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蕎麦の実の香りとは? ほとんどの人が知らない 本当の蕎麦の香りとはいったい!?

蕎麦の実の香りとは?

こんにちは。四代目 権七(よんだいめ ごんしち)です。

え!?四代目!??という部分は こちらをお読みください→四代目権七のルーツ(リンク未設定)

さて、本日は「蕎麦の実の香りとは?」というテーマで書いてみます。

でいきなりですが、あなたは蕎麦の香りを知っていますか?

といきなり正面切って聞かれると「うーん。知ってるような、知らないような…。」という感じの方も少なくないと思います。

実際の話、経験上はほとんどの方は”知っていて知らない”ようです。

たいていの方は 詳しい解説と体験をしていただくと「わぁすごい! へぇ〜!」ってなります

つまり、そもそもが「これが本当の蕎麦の香りなんだ!」という経験がないのです。

だから「知ってる??」と聞かれても自信を持って「知ってる!!」と答えられないわけです。

 

まずは “蕎麦の実”とはなんだ?を知っておきましょう

気づいた方もいるかと思いますが、冒頭から「蕎麦の香り」と「蕎麦の実の香り」と2つの表記が出てきています。

これはこの記事に限らず 四代目権七のサイト全体に言えることなのですが、じつは書き分けています。

というのも 「蕎麦」は実に広義でイロイロ解釈できるからなんです。

今さらですが蕎麦は植物です。芽が出て育ちやがて実をつけます。そして収穫されるのが一般的な意味の「蕎麦の実」です。

蕎麦殻付きの「玄ソバ」焦げ茶色または黒色です。

蕎麦殻ごとの蕎麦の実を「玄ソバ」と呼びます。お米の「玄米」と同じです。

お蕎麦もお米と同様に”殻”の中に実が包まれています。人間が美味しく食べられるのは殻を外した実の部分です。

なので 通常は殻を外します。

この“脱穀”で出るのが「蕎麦殻」で、中身は「丸抜き」と呼ばれる部分です。

このどちらも広い意味では「蕎麦の実」なのです。ですからどちらも蕎麦の実の香りということになってしまいます。

なので、あえて細かな意味で 呼び分けることで区別がつくようにしたいのです。

殻を外すとうっすらと緑色(薄皮の色)です。真に行くほど白色になります。

さて蕎麦の実の中身=丸抜きですが、これをそのまま食べると蕎麦米となります。

この「丸抜き」を何段階かで製粉したものが、やっと「蕎麦粉」になります。

(ちなみに取れる蕎麦粉は画一的ではなく数種類の粉に採り分けられます。)

そう一般的にいう「蕎麦」の原料となるものです。

 

蕎麦の香りと 蕎麦の実の香りの違いとは?

私の言う「蕎麦の香り」とは玄ソバの香り(蕎麦殻の状態の香り)です。これは少し土っぽいと言うか クグもった印象を受けます。

そして私の言う「蕎麦の実の香り」とは丸抜きの香り(蕎麦殻を外した香り)です。これも製粉するまでは そんなに芳醇な香りはしません。

ですが両方とも「蕎麦の実」であることに違いはありません。なので あえて片方を「蕎麦の”実”の香り」と表現しています。

(ちなみに蕎麦の香りは繊細なので いきなり薬味ありきで食べる方には 感じにくいでしょう。※食べ方は自由です。)

だからなに!?

なんでそんなにこだわんの?って言うところなんですが…

一部の地域や、商品によってこの”蕎麦殻”も製粉して混ぜ込んでそば打ちをするところもあるのです。

先の画像を思い出してください。

ね? わかります? 色合いが明らかに違いますね。(風味も別なのですが…)

蕎麦殻を混ぜ込んだ蕎麦は黒褐色になっていきます。または製麺してからしばらく時間が経ち参加した場合も赤褐色なっていきます。

蕎麦の実の本来の色は薄緑色の薄皮(=甘皮)の色かほとんど白色です。

 

なので打ち上がる蕎麦の色にも明らかな違いが出ます。

 

採る蕎麦粉が違う

茶色い蕎麦の理由1

蕎麦殻をたくさん引き込んだ蕎麦粉は やはり蕎麦殻のくぐもった香りが混ざる。

私の言う「蕎麦の実本来の香り」だけではなくなっていると言うことなのです。

実際にお客様の中にも「随分白い蕎麦なんだね」とおっしゃられることがあります。

「本場の蕎麦はもっと茶色いよ」とおっしゃる方もいらっしゃいます。(ここでは 本場=茶色いの論議は略します。)

素材としても蕎麦殻を挽いたものは「入れ粉」としてあります。要するに好みの領域です。

茶色い蕎麦の理由2

プロとしてもぅ一つ考えられるのが「ヒネ蕎麦」疑惑です。

蕎麦は製麺して放置すると酸化していきます。この時の特徴が赤褐色味が強くなってきて、風味は飛び”くぐもったヒネ臭”が出てきます。

これを蕎麦の香りと思われている方も多い気がします。

実際に乾麺などはたいてい蕎麦殻も引き込んであり、熱乾燥を経ますので この状態になっています。

つまり 語弊を恐れずに言えば 乾麺の蕎麦を食べれば ここで言う風味は体験できます。

(ですが、コスパ優先の乾麺のほとんどは つなぎ(小麦粉)が半分以上入っているものがほとんどで 小麦の香りも混ざってしまってます。)

 

蕎麦の実ほんらいの香りを楽しむには?

ここまで 蕎麦の実といってもはるかに違う差があり、逸れる蕎麦粉も違うということを見てきました。

全てを一度にまとめると 思いの外たくさんになるので 今回はここで終わっていきます。

ぜんたいとして蕎麦の実ほんらいの香りを楽しむのならば いくつかの条件があります。

  • 国産蕎麦100%である
  • 石臼挽き製粉である
  • 鮮度管理がされて保管・流通してきた
  • 丸抜き全部を製粉している (挽きぐるみ粉)
  • 打ちたてである
  • 薬味を控える
  • 勢いよく啜り込んで食べる
  • 多加水で打たれている

このような感じです。一つ満たさないことに香りは落ちていきます。

こだわるプロの感覚では生蕎麦は刺身と同じです。

私は友人に「料理は科学だ」と言うと大体が笑われます。

ですが、プロからしたら 笑っている人の方が滑稽なのです。

 

四代目権七の蕎麦は?

当店の蕎麦は、丸抜きを全て挽き込んだ「挽きぐるみ」という蕎麦粉で蕎麦を打ちます。

もちろん国内産の契約畑作栽培の玄ソバのみを原料としています。

そしてきちんと温度管理と鮮度管理がなされた状態で品質管理されています。

そうした最高級の蕎麦粉で、毎日一定数だけを打ちご提供しています。

もし売り切れればその度に打って追加します。

つまり お店としてコントロールできる部分は 常にクリアしてご提供しています。

 

食べての心得

あとはお召し上がりになるお客様の部分です。

こればかりは お店側が強制することはできません。

薬味や、蕎麦つゆの浸け方、すすり方はお客様にお任せするしかありません。

個人的に思うのは「好きに食べるのが一番美味しい」です。

誰もわざわざお金を出して食べるものをマズくしようと思って食べる人はいません。

なので 好きに食べるのが自然と美味しい食べ方なのだと思います。

ですが一番美味しい食べ方=素材の良さを感じられる食べ方とは限らないと言うことです。

 

まとめ

蕎麦と一口に言っても 採れる(使う)蕎麦粉の種類によって 風味や色合いが異なる。

そして蕎麦の実ほんらいの風味を一番感じられる蕎麦粉は「丸抜きの挽きぐるみ粉」で打たれた蕎麦。

品質管理され鮮度に細心の注意を払われない素材や、打ってから時間の経ったものは風味が消えていく。

繊細な香りを引き立て、邪魔しない食べ方でより一層風味が引き立つ。のです。

こうまでしてたどり着く先に爽やかな蕎麦の実ほんらいの香りが楽しめるのです。

もちろん色は好みです。自由で良いと思います。

ですが、良いものをきちんとわかる。ちゃんと違いがわかる大人はかっこいいですよね?

あなたも一度そんな素材を一番楽しめる食べ方を試してみてはいかがですか?

繰り返すほどに味覚が磨かれ、違いのわかる大人になっていくことでしょう。

 

あ、そうそう。われわれ職人は厨房に「ズズッ!」と勢いよく蕎麦を啜り込む音が聞こえてくると、思わずニヤっとしてしまうのです。

と同時に 香りは届けられたか?と気持ちが引き締まります。料理人の勝負の瞬間ですね。

 

今回は蕎麦の”実”ほんらいの香りに的を絞ってみましたがいかがでしたか?

この記事を読んで興味が湧いてきたらぜひお試しください。

あなたのご来店を心よりお待ちしております。

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